「お前、ホテルとったの?」
「まだとってないよ」
前日になっても寝泊まりする処は未定だった。
道中は、お互い喧嘩ばかり。
トイレがどうだの、行列がどうだの、お腹が空いただの。
2人で巡る遠出は初めてだった。
せまくるしい日常をでて美味しい空気を吸えた。
なんとか寝る処を見つけて夜はそこに宿泊。
部屋の番号は14414、そこは、高層ホテル。
「ちょっと高いけど、ここしか空いてなかったんだよ」、と。
部屋に入ると、大きなソファーと横幅いっぱいの大窓が出迎えた。
高層階から見える景色は、昼歩き回った、ネオンが散りばめられた街。
予定は無に等しく、小言ばかりだったけど、
誰かと遠い処に行くのっていいな。
誰かと遠い処に行くのっていいな。
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